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[2262] 兼題発表! 投稿者:おるか 投稿日:2024/05/01(Wed) 22:27  

五月の兼題は


  緑  そして  鳥 バード・ウィークというものもありますからバードも可です。




ついでながら 盃という字の皿の上にあるのはもともとは「不」ではなく鳥であったとのことです。【出典忘れました)

地上の皿と天を行き来する鳥である盃。天にも上る酔い心地と想像されますね。

鳥は天と地をつなぐものとして、魂の象徴と考えられてきました。羽のあるものは、先月の兼題の蝶もそうでしたが、霊的なものと考えやすいですものね。

そういえば中国の古い器に羽のある沓形の碗で羽觴というものもありました。

それでは、投句お待ちしております。


[2261] どうも 投稿者:おるか 投稿日:2024/05/01(Wed) 22:13  

山椒魚さん

返信がすっかり遅くなってしまってすみません。

卯辰山ですか。うらやましいテリトリーですよねー。朴の花咲いてますか?

御投句楽しみにしております。


[2260] 無題 投稿者:山椒魚 投稿日:2024/04/24(Wed) 09:26  

感想ありがとうございました。しみじみと読ませていただきました。「海渡る蝶の目に入る白き墓」アサギマダラが何千キロも海を渡ってこの金沢の奥卯辰山にある仏舎利塔にくることを最近聞いてそのままつくりました。お釈迦様の骨よりも夭逝した人の墓だと思って作った方がはるかに俳句的になると思いました。





[2259] 感想ですY 投稿者:おるか 投稿日:2024/04/24(Wed) 02:00  



26 病棟は子どもたちだけ石鹸玉    露花さん

小児科病棟の光景でしょうか。
入院しなければならないのですから、重症なのでしょうね。それでも子供たちは遊ぶ。病棟の窓からシャボン玉とばしたりするのかな。シャボン玉は静かできれいな遊びですね。そして、少し悲しい。
病気の子供とシャボン玉の取り合わせは、似合いすぎかもしれませんが、きれいだと思いました。



29 久々の孫へ馳走や石鹸玉      案山子さん


ご馳走という言葉は、美味しいものを探してあちこち走り回るというところからきているそうです。シャボン玉は最高のご馳走でしょう。
久々だから張り切っちゃうのですね。ほほえましい。



30 青緑マグに呼ばれて庭の蝶     風林さん


青緑の絵柄のマグカップに庭の蝶が来る。すてきなテイー・タイムですね。

青い花かと思わせちゃったのかな。ごめんね蝶さん。




33 祭神の遠野の石ををろがめる    織女さん


石の神様のお祭り。ふしぎですね。諏訪の辺りも謎の丸石が多く路傍のお堂の御神体は特に変哲もない石だったりする。石は不思議です。遠野物語の土地の祭神なら、わたしも伏し拝みます。

福沢諭吉は、そんなことばかげてるとばかりに祭られている石に小便をかけたそうですが、その逸話だけで福沢諭吉という人物が嫌いになりました。やることに品性がなさすぎですよ。




36 石眼の緑瞠く穀雨かな   おるか


 「瞠く」みひらくと読んでやってください。ある種の石には眼と呼ばれる丸い部分があります。硯にする石では端渓の眼は珍重されますね。他にも眼で有名な硯は、あります。細工したりしてかっこいいです。
端渓の眼は青みがかっているのが好まれたりするそうです。硯を水に沈めて休ませる(?)のを養硯といいますが、端渓の眼はぬれるといっそう緑蒼が深く見えると言われます。





[2258] 感想ですX 投稿者:おるか 投稿日:2024/04/24(Wed) 00:18  



20 雀鳴く石に染み入る春うらら 風林さん


「石に染み入る春うらら」、芭蕉の「閑けさや岩に染み入る蝉の声」を思い出します。耳を聾せんばかりの蝉の声がかえって風景の閑寂を感じさせる、という芭蕉らしい表現ですね。
こちらの句では「春うらら」というおだやかなものが石に沁み込む。「沁みる」というと「痛い」感じもするので、なにがしか激しいもの、きついものを想定しがちですが、麗らかさ、というおだやかなものもしみるのだ、というのが、新鮮でした。


23 トルコ石のやうな瞳をもつ仔猫    九鼠さん


もう、なにも言うことはない、まさにその通り、という一句でしょう。
猫の瞳はきれいですね。緑も神秘的ですし、金色も、ヘイゼルの底にエメラルドの沈んだようなんも、何とも言えません。私は犬も別に嫌いじゃないですけれど、瞳の色に関しては、猫の方が断然美しいと思います。




32 花の雲石垣の反り城の址    山椒魚さん


桜の植えてある城跡はかくちにありますが、古い石垣に桜は似合いますね。ラスキンなどが書いていますが、当時イギリスはじめヨーロッパでは庭園の中にわざと廃墟を作るのが流行ったそうです。なんとなく気持ちはわかる。廃墟の美ってのはたまらないものがありますものね。

ただ、「花の雲」をあたまにもってくるより、城跡にまず立ち、石垣のそりに目をやるうちにその上の空の方へと心が解放されてゆくという方が、流れが自然ではないでしょうか。

城跡の石垣の反り花の雲  とか。 




3 めかし込む雄の蝶たち初コンパ    水種さん


フフ、これもまたもや「雄の蝶たちが、めかしこんでいるのは初コンパだからなんですよ」と読者にせつめいしてあげちゃってますね。そこまで、丁寧にならずともいいんです。

たしかに、まだ春になって生まれたばかりの蝶はぱりっとしてますよね。時がたつと少々ボロボロになったりしてかわいそうですが、今の時節の蝶は.めかしこんだ印象です。いいところに気づいていらっしゃいます。


蝶の短い生の時間の、一生に一度の恋に臨むのですからそれはめかしこむでしょう。花婿の衣装がそのまま死に装束です。その必死さを笑ってやるのも変に重くなるより洒落てます。江戸時代の戯作者ふうに

雄蝶のめかしこんだる死に衣装…とか^_^;





12 新コート蝶のやうには着こなせず    洗濯機さん


蝶はその衣装になったが最後、着た切り雀なんですから、そりゃ着こなしますでしょう。それに自然界の最もお洒落な生き物の一つであろう蝶のように、コートを着こなすのは、、相当ハードル高いだろうと思います。




19 水温む瀬音に聞こゆ丸き石    山椒魚さん


句意は、ごつごつした石ではなく丸い石を流れる瀬音に、水のぬるむのを感じた、ということでしょうか。
読者に一番伝えたいことは水の温むのが音でもわかる、ということですか?それとも視覚的なほうでしょうか。
いっそ

 たぎつ瀬の石を丸めて水ぬるむ  とか…違うかな。




25 初現場ゆらめき祝ういしぼたん   水種さん


いしぼたんってイソギンチャクのことだそうですね。寡聞にして知りませんでした。一つ憶えましたありがとうございます。

初現場って、どういうことでしょうか。工事かなんか着工した、ということでしょうか。イソギンチャクが揺らめいて祝うということは、海を渡る橋かなんかでしょうか。
説明は不要だと言っておりましたが、もともと、俳句は短すぎて状況を説明するにはむいてないんですよ。だから、着工した、ということでしたら


いしぼたんゆらめき工事着工す  とか…違うかな



[2257] 感想ですW 投稿者:おるか 投稿日:2024/04/22(Mon) 23:49  




1 菜の花の蝶に化し我が夢に入る 案山子さん


菜の花の黄色は、風景の中でパッと目に飛び込んできます。たしかにモンキチョウの黄色とよく似た色合いです。
夢に入るのは蝶の得意技ですが、その前に菜の花が蝶に変身しているのですから、二重の変容というわけですね。

夢幻の世界ですが、どこか懐かしくもある。




5 九合目よりは石山霧深し    織女さん


九合目に森林限界があるのですね。その先は荒涼とした石の世界に入る。濃い霧が登山道を覆い隠す。臨場感があります。





8 散る桜踏み渡る石橋に月   ともこさん


散り敷いた花を石橋に踏む。おりしも空には月が昇っている。絵物語のような光景です。

踏んでいるのですから、すでに地面に散り敷いているのですよね。「散る桜」ですと今空中を舞っているような気がします。
落花、または 花を踏む だけでもわかります。「石橋に花を踏む」というのも おもしろいかも。






9 少年は地雷掃除へ石鹸玉   露花さん


地雷除去のボランティアでしょうか。危険な作業でしょうね。それでもやらなければならない仕事です。少年は危険を覚悟のうえで出かけようとしていらっしゃる。気高い行為です。

石鹸玉という季語は、儚くかろやかできれいな季語ですが、悲惨な状況との取り合わせとしてはどうでしょう。あえて重くならないようになさったことはわかるんですが。





14 海渡る蝶の目に入る白き墓     山椒魚さん


アサギマダラをはじめ、海を越えて渡りをする蝶もいるんですってね。その目に映る白い墓。どなたの墓なんでしょう。なんとなく夭折の人の墓のような気がする。

安西冬衛の短詩「蝶々が一匹韃靼海峡を渡って行った」が思い出されます。




18 春愁や波紋見たくて小石投げ     KUMIさん


いかにも、物憂げな行為です。

静かな水面にわざと小さな同心円を描いて広がる波紋を作る。何の意味も目的もない行為のさびしさ。


[2256] 感想ですV 投稿者:おるか 投稿日:2024/04/22(Mon) 00:48  



28 蝶ついてくる藤色のランドセル   KUMIさん

藤色が、最近の人気カラーなんですってね。
大人っぽい色みたいな気がしますが蝶も好きな色なんでしょうか。あとをついてゆく。春らしい光景です。

印象鮮明。イメージがきちんととらえられていて過不足がなく軽やかにまとまっています。





31 眠る蝶ふくらんでゐる昼の月    露花さん



 雨の気配か、湿気をはらんだように、ふくらんだ昼の月。白く淡い姿もぼんやり膨張した雰囲気に似合っています。

蝶は夜眠るものだと思っていましたが、昼寝もするのかな。ゆめうつつが蝶ほど似合う生き物もないでしょう。
蝶はギリシア語ではプシュケーもろに息であり、魂を表す言葉でもあります。支社の魂が蝶になるというのも世界的に分布している物語です。
そんな特権的に離魂の象徴のような蝶ですから、眠っている間は、逆に人間になっているのかもしれませんね。昼の月との取り合わせは、詩的だとおもいました。





7 雀の子足軽やかに石畳    風林さん


軽やかな足取りで石畳を来るのは雀の子ではなく作者なのかもしれませんね。雀の子も近くの石畳の上にいるのでしょう。パリかどこかのこ裏通りの景色のようです。
いや、やっぱり雀の子がちょんちょんと元気に石畳の上を歩いているのかな?






16 石打ちてこぼるる風の雪やなぎ    ともこさん



雪柳のしなやかな枝の線が風に揺れては、白い小さな花をこぼす。きれいな景色です。言葉の運びも、しなやかでしかも洗練された流れがあります。
きれいな句ですね。





2 舞ふときは無音蝶落ちる爆音    洗濯機さん


たしかに、蝶の落ちる音は耳を聾せんばかりの大音響だと納得できます。

生きて舞っているときは無音。この沈黙も耳を聾せんばかりの黙でしょう。
感覚的なとらえ方ですが、納得できる。現実以上の真実の響きが感じられます。




27 黄蝶や石仏の嘆き聞ひてをり    ともこさん


黒田杏子に「摩崖仏おおむらさきを放ちけり」、が、あります。
摩崖仏の蝶を放った一瞬は、恩寵のよう。
こちらの黄蝶はかなり長い事、 石仏を離れなかったようですね。

石仏は何をお嘆きなのでしょう。あいかわらず殺し合いを止めない人間の愚かさに眉をひそめているのでしょうか。







[2255] 感想ですU 投稿者:おるか 投稿日:2024/04/21(Sun) 22:14  



24 羽なれど蝶には宙に舞ふ衣    案山子さん


『蝶には宙に舞ふ衣』という音の流れが魅力的です。そうなると「羽」は『ウ』と読む方が故事も漢詩にもいろいろ例がありますから引用しても面白かったのではないでしょうか。白川静先生のご著書など、一旦開いたが最後、読み溺れてもどってこれなくなりますけどね。




10 石垣のけふをしづかに花大根    真里子さん


花大根、きれいな花ですよね。野趣があって野原や道脇に咲いているのは風情があります。石垣にどこから種が飛んできたのか、いつの間にか淡いピンクの花をつけている花大根。
きれいでしょう、と主張することのない花の姿は、まさに、今日を静かに今ここにあることに自足しているかのようです。
心に残る一句です。





◎13 私は初蝶ですと言ひにくる   九鼠さん


フフフ、楽しいですね。春になれば、蝶来ないかな、初蝶の句作りたいな、と思ってしまうのが俳人です。そして待っている心に出会いというものは起きる。初花は「初花ですよ」と樹上に微笑み、初蝶は初蝶ですよと寄ってくる。次から次と句を作れそうですね。



17 蝶見入り身動き出来ぬ猫と俺   水種さん


蝶に魅入られてしまったんですね。作者は丁寧というか親切でいらっしゃるのか、身動きできないのは蝶に見入っているからなんですよ、と読者にちゃんと説明してくださっています。たぶん真面目なんですね。
しかし!俳句というのはそこまで真面目に理由を説明しなくてもいいんです!

猫と俺身動きできず虎斑蝶 とかでも蝶に見入っているのはわかりますしね。蝶の描写もできますし。
読者に謎をかける、くらいの気分でもいいんですよ。









[2254] 感想です 投稿者:おるか 投稿日:2024/04/21(Sun) 02:33  



2 淡路より吊り橋伝ひ初蝶来 九鼠さん


蝶も風の強い海を越えて飛ぶのは、大変なことでしょう。島を伝い岩礁を伝いして飛ぶのでしょう。そして、ついには大橋を伝って明石海峡をこえた。けなげです。

それが、明石海峡大橋を伝って来た初蝶であるというのは、詩人の断言ですね。

可憐な蝶との取り合わせが、雄大な風景を鮮明に印象づけます。




6 虚言癖群れ蝶に囲まれてより      洗濯機さん


無数の蝶に囲まれて、心にもあらず空言をいってしまう。不思議な句ですが、何となくわかる。
蝶という存在の独特の不可思議感が顕現している。すごくいいですね。感服しました。

ただ「群れ蝶」はどうでしょう。ひらひらと飛び回っている動きを表すためにあえてそうなさったのでしょうけれど「群蝶」でも充分だったのではないか、と愚考いたします・





21 客人の昔語りにてふてふ来      真里子さん




「客人」というやや時代がかった言葉で呼ばれる その人物が昔語りをなさる。昔話ではなく昔語り、というのもなにか物語めいた、浮世離れした印象を深めますね。

そこに登場するのは、蝶ではなく てふてふ以外ありえませんね。

おそらく「客人」は大江佐國の子孫でしょう。

漢詩人佐國は花を愛し、花いっぱいの庭を作って「生まれ変わっても花が好きなことだろう」と常日頃語っていたが、それが妄執となって蝶に生まれ変わってしまった。それを知った彼の子供たちは、悲しみながらも、蝶のために花の庭を守ったという話が 発心集にあります。哀れ深い話ですよね。
花をめでるという無害な思いさえ、妄執にしてしまう。人間って哀しい。





11 西行桜石の支へのありにけり    織女さん





格調があります。御能の西行桜は西山が舞台ですが、この御句の桜は那須の西行桜でしょうか。まあ、西行の墓にも、吉野の西行庵にも桜はあふれていますから、西行ゆかりのさくらはかくちにあるのかもしれませんね。

古木の桜に石の支えがしてあった。花と石の取り合わせが深く対比的です。

石との取り合わせで思い出すのは北山の常照皇寺です。枝垂桜の下に光厳法皇の座り石というすっきりした石がありました。
静かでいいお寺でした。石組もまろやかでよかったな。そのお寺の有名な御車返しの桜は、私の行ったときは枯死寸前のありさまでしたが、何代目かの御車返しが、そろそろ見ごろになってるかもしれないな。






35 ひとときを草書のリズム初蝶来     真里子さん


たしかに筆運びにもリズムがありますね。漢字を教えてくださった先生が「リズム」を良く口にしていらっしゃいましたが、楷書より、草書の方が自由なリズム感がないと難しそうですね。

「ひとときを」が、ちょっとよくわからなかったです。



34 落花ひとひら墓石を滑る忌日かな    KUMIさん


西行のように、花の下にて春お亡くなりになった方のお墓。ひとひらの落花が洗われた墓石をすべる。
哀しくもあるけれど、花が慰めてくれますね。寒々しい冬や蕭条と淋しい秋ではなく、花の下にて春が、忌日なのは、お参りする者にとっては慰めになりますね。


[2253] どうも 投稿者:おるか 投稿日:2024/04/21(Sun) 01:10  

このところ、何かとせわしなくて、つい時間が経ってしまいました。

遅くなりましたが、気合入れて感想を書きたいと思います。

KUMIさん

ご感想ありがとうございます。

あの大橋はたしかに吊り橋だと思います。


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