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[544] 感想ですX 投稿者:おるか 投稿日:2025/10/24(Fri) 02:47  



17 ひとりだけ葉が紅の悪目立ち      水種さん

「ひとりだけ」って紅の葉っぱのことですか?
一枚の葉っぱに人格を感じていらっしゃるんですね。そういうアニミズム的な感性って俳句にはとても面白いものなんです。

 まぁ、でも葉っぱですから、一枚か、一葉(いちようまたはひとは)というべきかもしれませんね。それで、たとえば

一葉のみ色づく紅葉赤すぎる  とか


19 香り良きいつもの麦酒鵙日和      水種さん




鵙日和、いい季語ですよね。季語を置く位置って大事です。
わが師 黒田杏子先生も「季語を頭に持ってくると、頭が重くなってしまう」とおっしゃって、季語の位置はよくよく考えるようにと注意なさっていました。
しかしながら!この句に限っては「鵙日和」冒頭に置いた方が良くなると思います。

 鵙日和いつもの麦酒香り良き

どうでしょうか。



24 レシートを写メして送る鵙日和      風林さん


明るい秋の日の高く澄んだ青空、どこかで鳴く鵙の声、肩に降る日のぬくもり…。こんな日はどんな小さなことも特別なことに思えます。
レシートを写メするのは、私はしたことありませんが、若い方にはごく普通のことでいらっしゃるのでしょうね。ありふれた日常の小さなことも、とある日の明るいおもいでになるのでしょう。




25 生きて在る気触れて痒し紅うるし      山椒魚さん

紅うるし、は、お椀とか箪笥の朱漆ではなくて、紅葉したうるしの木ってことでしょうね。お椀などもできたての漆塗り縦の時はなんだかかゆいような気がします。
漆紅葉は他の木に先駆けて見事に朱色になりますけど、山路で漆の木の近くを通ったりすると、もう かゆくなりますね。うっかり触ろうものなら痒いのなんの。
作者は,その気が触れそうな痒さも生きてあることの証拠であり面白さでさえあるのだ、とおっしゃっているの…かな?
 




[543] えっ! 投稿者:おるか 投稿日:2025/10/24(Fri) 00:00  


山椒尾さん

ご解説ありがとうございました。

「これくらい」って鵙さんの心情だったんですか!
うーん、想像がつきませんでした。

私は客観的な写生とかが、俳句の王道だなんて全く思っておりませんよ。多様だからおもしろいんじゃないですか?


 わたしも自分には当然に思えることは他の人にとってもそうだろう、と思ってしまいがちですが、同じことを見ても受け取り方はみな違います。客観と言い、写生と言っても、自分が「これがあるがままの世界だ」と思っている世界にすぎないのですから。
考え出すと、自縄自縛といいますか、きりがなくなりますが、俳句という極限的に短い形式で表現してみることは、自分が、どれくらいその時代の価値観や先入観にとらわれているかを知るいい機会にもなると思います。
 まぁ、時代の価値観や既成概念は言語の中に抜きがたく内在するものdすから、それを越えた客観性に至ったら、それこそ寒山捨得のような悟りの境涯かもしれませんけどね。


[542] 寒山拾得 投稿者:山椒魚 投稿日:2025/10/23(Thu) 23:11  

大悟徹底の自由人寒山拾得、おるかさんの感想は大変勉強になりました。旅館の部屋の床の間に寒山と拾得がお互い笑いを競っている絵を思い出し、物まね上手な百舌鳥が「これくらいなら」と寒山と拾得の笑いに参加した。というほどの意味でした。ちょっと不真面目すぎました。なかなか客観的写生ができません。


[541] 感想です 投稿者:おるか 投稿日:2025/10/23(Thu) 02:18  

20 妹山の裳裾の紅葉黄葉かな     九鼠さん


吉野の背山と妹山のこと、というより各地にある川に向かってシュッとした背山となだらかな妹山の景色なのかな、とおもいました。

万葉の乙女のように裳裾をひいた妹山のさまざまな木々の紅葉のあでやかさが目に浮かびます。仰々しくならず、さらっと詠んでいるのが魅力ですね。



22 守護神は何ぞと問はれ鵙のまね     洗濯機さん


なんと言いますか、飄逸ですね。神秘的な問に対して、不可思議極まりない答え。禅の祖師方も脱帽の境地とみました。いやはや面白いというか、飄戯というか。



26 これくらい寒山拾得百舌鳥笑う      山椒魚さん



寒山拾得はいろんな画家が描いていますね。お二人と虎ともう一人禅僧が寄り添って眠る四睡図なんか、いかにも のどかで好きです。
寒山詩を読むと、「昨日の朝やっと愁いを追い払ったのに、今日はまた身にまつわりついてくる」中略「誰か知らん席帽の下 元とこれ昔愁の人ならんとは」皮帽子の下に隠れて昔の思いに愁う人だとはだれが知ろう。云々と、かなり憂愁にとらわれた人見たいですけどね。拾得の方は、何も残してない分、より吹っ切れているのかもしれません。大悟徹底の自由人寒山拾得と鵙の声。いい取り合わせですね。
ただ、「これくらい」が良くわかりませんでした。




1 ゆく夏を見送る間も無く鵙日和      水種さん

あー、わかります。この夏は暑くて暑くて、そのまま九月を過ぎ十月になってもまだ暑いみたいでしたのに、今日は、涼しくて風邪をひきそうです。春秋の良い気候がなくなっちゃったみたいで、残念ですよね。お気持ちに共感しました。





9 デジタルは一桁になり鵙日和      洗濯機さん


どういう状況なんでしょう。株価の乱高下の様相でしょうか。あくせくし、一喜一憂し、打ちひしがれ、臍を噛む 人間の思いとは離れて あかるい鵙日和。良い取り合わせです。


[540] 感想ですW 投稿者:おるか 投稿日:2025/10/21(Tue) 02:52  


3 鵙高音物怖ぢをせぬ子と並び     真里子さん


いらっしゃいますね。物怖じをしない方って。
とはいえ本当に何も怖くないのかどうかは、わかりませんけどね。藤原道長は、誰もが怖がって行かない物の怪のいる場所に平然と行って周囲を驚かす豪胆さだったそうですし、人間関係なんて怖いものなしって感じですが、恐妻家で、奥さんは、ひどく怖かったみたいですからね。
はたから見ると怖いものなしの様でも、内心は怖いものを押し隠しているのかもしれません。
ともあれ、鵙がびっくりするほどの高音で鳴いても、「ああ、いいお天気だな」なんて思ってられるのは確かに大物っぽいですね。


16 縄文の埴輪のぬくし紅葉晴     織女さん


縄文の造形には、いつも感嘆させられます。どんな小さなものも不思議な力がかんじられます。
まぁ縄文に限らず、ラスコーの岩窟の壁画にしろ、古代の遺跡や遺物の迫力に比べると現代芸術は線が細く感じますね。
鮮やかな紅葉の向うにひときわ高い青空を眺める時、古代の人たちはどんな気持ちで秋の野山を歩いたのだろうとおもいます。木の実や鮭や食べ物がいっぱいでうれしいきせつだったのかもしれませんね。



18 数学を好きといふ人鵙高音     真里子さん


私は数学は全く苦手なので、好きな方の気持ちは想像を絶してますが、たとえば、絶対音感を持っている方は、日常生活では困ることもあると聞きますので、数学的な脳を持ってる方は、日常、というか人のやることの曖昧さや不完全さに、きっと恐ろしくイライラするに違いないと愚考いたします。御気の毒dす。
鵙の高音に法則性を聞き取ったりなさるのでしょうか。そう思って聞くと、複雑なさえずりより読みやすくて案外面白いかもしれませんね。





[539] 感想ですV 投稿者:おるか 投稿日:2025/10/20(Mon) 01:46  



23 くれなゐを差し色として水の秋      真里子さん

8番の若狭の冷泉に生息する紅藻の句がありましたが、こちらも、ますます澄み渡ってくる秋の水に、紅が色を添えている、と、云う。紅葉がうつりこむのでしょうか。それとも紅葉そのものが流れているということでしょうか。

山頭火の句に「落葉するこれから水がうまくなる」の一句があります。水の清冽さが印象駅な一句。




2 何もかも雪となるまで鵙の贄      ともこさん


暑さが去ったかと思うともう十月も半ば、これから寒くなってくるのは当然とはいえ気忙しくもあり、雪国の諦念にも似た思い出もあります。
鵙の贄の位置で大雪になるかどうかわかるともいいますが、




3 鵙啼くや小刻みの歩数メーター      風林さん


歩数メーターをつけて散歩をなさっているのでしょうか。私は付けたことがないので、どんな音なのかもどれだけ正確に一歩進めれば反応するのか存じませんのですけど。公園か郊外か、散歩なさっていらっしゃると鵙がしきりに鳴く。きもちよさそうです。わたしも朝の散策は楽しいので好きですが、最近は熊に出会いそうで怖いので控えています。




12 鵙啼くや鰻丼の上に茗荷         風林さん


うわー!それは美味しそうですね!うな丼に茗荷。甘酢漬けでしょうか。今度やってみよう。


[538] 有り難うございます 投稿者:織女 投稿日:2025/10/19(Sun) 08:19  

いつもお世話になります。締め切りを守ることが一番の事と思いながらすみません。

2221鎌倉のお寺に日蓮や弟子達の石の牢がいくつかあります。
これは石牢の前に石碑に彫られた文字から句を作りました。
日蓮は明日佐渡へまかるとありました。


[537] 感想ですU 投稿者:おるか 投稿日:2025/10/19(Sun) 02:36  



21 日のさすも雨にけぶるも山紅葉      ともこさん


そのとおり、明るい陽光の下でも、雨にけぶっても、山紅葉の美しさは、どちらもそれぞれの趣があって、素敵ですよね。おっしゃるとおりです。

蘇軾の詩にも、西湖の折々の美しさを美人西子に例えて「淡粧濃抹統べてこれよろし」薄化粧もフルメイクもどれも良い」と述べていますね。(ちょっと違うかな)




5 百舌鳥が鳴く本当の声聞かせてよ     山椒魚さん


不思議に惹かれる句でした。「本当の声」ってなんでしょう。心の底の声ってことでしょうか。
秋の光の中に響く鵙の高音を聴きながら、相手の心の内を思んばかっている。口語的な口調も魅力的です。実にいい句ですね。




7 日蓮の文に日差しや鵙の声     織女さん


先ほども書きましたが、日蓮の文章は読んだことがなくて、ちゃんと掴めているか自信がないです。

さりながら、鵙の鋭い鳴き声と取り合わせてあることからして、きっと鋭く深くえぐってくるものがある文なのでしょうね。そして秋の日のようにほのかな温かみと明るさもあるのか…。




11世の雨のしめやかにして鵙の鉦      洗濯機さん




「夜の雨」ではなく「世の雨」なのが、個性的です。雨の広がりが感じられます。、ランボーの「都会に雨はしめやかに降る」も、おもいだされます。この「都会」はブリュッセルでしょうか。それともロンドンかな。ランボーとヴェルレーヌのいたころのロンドンは面白い時代ですよね。おっと閑話休題。

鵙は目立つ高音の他にも多様な鳴き方をするそうですが、鉦のように続けざまに鳴くこともあるのでしょう。静かな雨との取り合わせもおもしろい。高度な句。




[536] どうも 投稿者:おるか 投稿日:2025/10/18(Sat) 23:49  

織女さん

御選句ありがとうございました。

御選びになった4番10番の御句は、ちょうど、一番高得点の句と次点でしたので、そのままにさせていただきます。
21番23番も良い御句ですね。

織女さんの俳句世界の豊かさには、いつも感心しております。毎月の御投句を心から楽しみにしております。

今回の御句の「日蓮の文」というものは、不勉強で読んだことがなくて、これで感想が書けるのだろうか、と我ながら疑問です、この機会に読んでみようかな。宮沢賢治理解も深まるかもしれませんし。



[535] 遅くなりました 投稿者:織女 投稿日:2025/10/18(Sat) 10:46  

469すみません。いろいろあり選句がおくれました。
4
10
21
23
を選ばせて頂きました。


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