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[2230] 感想ですW 投稿者:おるか 投稿日:2024/03/25(Mon) 22:26  


7 鳥曇焦点なき目が見つめ合ふ    洗濯機さん

空を見上げる時、いったいどのくらいのところに焦点を置いているのかなと、自分の眼ながらかんがえます。雲の高さに焦点を結ぶなんてことあるのでしょうか?雲も何もない遥かな空だったらどうなるのでしょうか。

ともあれ、焦点のない眼と眼が見つめあうとは、どういう状況でしょうか、
人形の眼でしょうか?、
それとも節足動物か軟体動物の単眼のことか??うーん、難しい。




8 鳥ぐもり侘しき寺の花手水     ともこさん


実は、花手水というものを見たことがなかったんです。でもコロナなどで手水をつかえないこともあって、花手水になさる社寺が増えたと聞きました。

あまり人の気配もない寂しげなお寺の手水に鮮やかな花がびっしりと浮かべてある。美しい心映えです。ご住職(?)の御人柄が偲ばれます。




15 稚児雛の笑みやはらかく桃の月     ともこさん


夜の景色になさったところ、月の光の中に微笑む雛の貌は素敵だと思いました。けれどお雛様と桃では、季語が重なってしまいますね。
どっちかにしないといけないでしょうね。






18 手作りは燐寸の白軸雛の顔     案山子さん

うわぁ、凄く細かい作品なんですね。超絶技巧ですね。白いマッチの先がお顔なんですか。凄すぎる。



25 無二の友煙になりゆく鳥曇      案山子さん


これは、お寂しいですね。心よりお悔やみ申しあげます。でも無二の親友といえる人がいたことは。うらやましいかぎりです。鳥ぐもりがひとしお寂しいですね。






1 磤馭慮も旗振山も鳥曇り (おのごろ) 九鼠さん


もうしわけありません。せっかくの良い漢字なのに、この掲示板が馬鹿なもので、変なことになってしまうんです。漢字には、ちゃんとした意味がありますのにね。
国生み神話の昔からの土地の上、渡り鳥が雲に消えてゆく。格調のある一句





3 崖上の水仙萎ゆ鳥曇         ともこさん



水仙もいろいろな品種がありますが、雪中四友の一つにされる昔ながらの金盞銀台といわれる花が、私も好きです。崖の上に早くも萎れてしまっているのは、それなのでしょうね。
でも鳥曇の今の季節なら黄水仙も咲いているころかな。ワーズワースの水仙の詩も「雲のように孤独にさまよう」姿から始まっていましたね。。





4 情あるや振り向かぬ鳥雲に入る    山椒魚さん


古今集に

  春霞立つを見捨ててゆく雁は花無き里に住みやならへる  伊勢


があります。せっかく春が来たというのに空の彼方へ去ってしまうなんて、と だれしも思いますよねー。

でも、見送る人がいること知りながらあえて振り向かないのも大人っぽいかも。


[2229] Re:[2228] で と に 投稿者:おるか 投稿日:2024/03/25(Mon) 21:25  

九鼠さん


>  紙雛かそかに揺れて御座しけり  くらいだったらどうでしょうか。

たしかに、かそけさのなかにも。ぐっと深みが増した感じがします。さすがですね・


でも、もとの句も、色鮮やかなお雛様がぱっと現れたことに魅了された気分がつたわってきますけどね。



[2228] で と に 投稿者:九鼠 投稿日:2024/03/25(Mon) 12:21  

いつもお世話になり有難うございます。
まったくご指摘の通りで、雑な作り方だと反省しています。
細部まで見てくださって感謝しています。
この句、ごちゃごちゃと言い過ぎているのかも。
 紙雛かそかに揺れて御座しけり  くらいだったらどうでしょうか。


[2227] すみません 投稿者:おるか 投稿日:2024/03/25(Mon) 01:19  

5 糸で吊る十二単重の紙雛         九鼠さん

の感想が途中で消えていました。

つるし雛の由来はよく知りませんが、場所も取らず、ゆらゆらする感じが一層華やかに見えますね。つまみ細工のものなどが多い気がしますが、紙のお雛様を吊ることもあるんですね。

十二単重といっても、紙の雛なら、重々しくはない。カサコソと儚げな音を立てていそうです。

それから、個人的な感じ方の違いでしょうけれど「糸で吊る」ですと何となく、今その作業をしているような印象を受けるんです。僭越ながら、わたしだったら「糸に吊る」にするかな、と思いました。


以上です



[2226] 無題 投稿者:おるか 投稿日:2024/03/25(Mon) 01:08  




5 糸で吊る十二単重の紙雛         九鼠さん

つるし雛の由来はよく知りませんが、場所も取らず、ゆらゆらする感じが一層華やかに見えますね。つまみ細工のものなどが多い気がしますが、紙のお雛様を吊ることもあるんです吊る




9 野菜室ジャムがいっぱい鳥曇     風林さん


冷蔵庫の野菜室ですよね?パントリーとか、保存食品の貯蔵用建物とかじゃなくて。
色とりどりのジャムがいっぱいに詰め込まれている野菜室。楽しいかんじがします。

ふつう「鳥曇」というと、無事で帰ってほしい願いと、別れる寂しさがありますから、やや心淋しい印象の句が多い気がします。しかし、空は曇っていても、「さまざまなジャムを試食しながら、午後のお茶」」みたいな楽しい句も気分が変わって良いですね。



10 半島は静まりかへり鳥曇    洗濯機 さん  



いや全く。能登半島は過疎化が進んでいますから、情報がなかなか入ってこないで被害の大きさがすぐにはわかりませんでした。今は少しづつ落ち着いてきているようですが、どうなりますでしょう。

地上の人間のさまざまなもの思いを知らぬ顔で悠久の時をの中を渡る鳥たちの消えてゆく曇り空。「静まりかへり」と大きくとらえた視点が印象的です。




14 人形の迷子のボタン春炬燵     露花さん


「人形の迷子の釦」この表現はステキです。飾り釦でしょうか。きれいで、且つ一抹の哀感があり詩的です。
しかし、春炬燵はなんだかもったいない気がします。「炬燵の中にあったのかな」、とふつうのできごとになってしまう気がして。
「くるみ割り人形」では洋服ダンスが異界につながる扉になっていましたが、ボタンが迷子になったり、人形が人の見ていないところをさまよったりする、異界的ななにかととりあわせるのも面白くないですか?もちろん、あんまりメルヘンになるのも避けたいですけど。うーん「春の蔵」とか?





16 鳥曇漱石先生子等へ文        織女さん


うまい!!!鳥曇の明治の空が目に見えるようです。手紙には、往往にしてイメージと違う、思いがけない顔がのぞいて味わいがありますね。
ボードレールの お母さまへの甘えた手紙とか。マルチン・ルターの信者さんあての懇切極まりない手紙は、凄かった。あんな手紙もらったら改宗するほかないでしょ!って感じでした。

漱石の手紙、鳥曇の季語が最高に生きてると思いました。




21 鳥曇晩年の父に我似たり        山椒魚さん


たしかに若い時分は、親に反抗したくなったりしますが、ある頃から、批判していたところが一番自分と似ているところだと気付いたりするようになるものです。
鳥ぐもりと晩年の父の、取り合わせも味わいがあります。







[2225] マトリョーシカ 投稿者:山椒魚 投稿日:2024/03/23(Sat) 13:26  

以前モスクワの赤の広場を訪れたとき、玉ねぎのような可愛らしい屋根(クーポラ)を乗せた建物が整然と広場を囲んでいたのは圧巻でした。しかし赤い印象がなく、聞いたところ「赤は美しい」と誇らしげにこたえてくれました。今のロシアを思うとなんとなく赤を使ってみたくなりました。
サラファンのほうが軽やかでいいです。
お忙しい中句評有難うございました。


[2224] 春のにほひ 投稿者:露花 投稿日:2024/03/23(Sat) 10:48  

おるかさん

園庭についてはまさしく、保育園や幼稚園の中庭のことです(詳しく調べていただきありがとうございます)
私もこの句は引っかかりがないところが気になっていました。
春のにほひを感じる何か、という的確なご指摘をいただき、考え直した句の方が納得できるものとなりました。
おるかさんの感性には詩人としての鋭さと美しさと軽やかさががあり、好きな俳人のおひとりです(先日、句集を手に入れ拝読いたしました)
直接のアドバイスは得難い機会なので、これからも研鑽に励もうと思います。


[2223] 感想ですV 投稿者:おるか 投稿日:2024/03/23(Sat) 01:57  



27魚屋のうろこを飛ばす雛の日       織女さん


威勢よく鱗をとばして捌いている魚屋さん と 雛の日。意外な取り合わせですが、実際の光景ならではの、いきいきした臨場感にあふれています。
舞い飛ぶ鱗がようやく暖かくなった春の日を映してキラキラと輝く。春が来た、と感じられる一こまです。



13マトリョーシカショールの赤と春の雪    山椒魚さん


ショールが冬の季語とはいえ、マトリョーシカのショールですから、一年中人形の肩にありますしね。この場合は、それほど季語としてのいんしょうは強くないようにかんじます。どうしても気になるようならサラファンにするとか?


マトリョーシカサラファンの赤春の雪  とか。



北陸など豪雪地域以外では「春の雪」は、儚いものって感じですから、サラファンの方が軽やかかもしれませんね。

霏霏と降っていてもそれほど長くは保たない春の雪。ロシア語の赤はただの色名ではなく、美しい という意味もあると聞いたことがあります。寒い国ならではの 語感でしょうね。




17「ミルク飲み人形」眠り春埃         真里子さん


ミルク飲みの人形と春埃の取り合わせ。意外なようで、実にうまく合っていると思いました。こういう感性はさすがです。春のけだるい午後の時のとまったようなひとときの、その静けさ。古い人形はもう長いこと眠り続けているのでしょう、春埃がキラキラとさびしい。




31さようならスクールライフ鳥ぐもり  水種さん


空を見上げて、「鳥曇の空だな」と思う卒業生さんは国文科の方でしょうねー。
ふつうにははあまりつかわれませんが、漂泊の旅へのいざないのような感じもするし、もの哀れさもあるし、好きな季語の一つです。





2 園庭の春のにほひの指人形     露花さん


庭園と園庭の違いは、習慣的な用語上の違い、たとえば回遊式庭園等は夢窓国師の園庭とはいいません。あとは学校の庭を校庭というように幼稚園や保育園の庭を園庭といいならわしています。それなら公園や、動物園の中の広場 などはどうか、というとこれは園庭とはいわないみたい。有名な〇〇園、たとえば懐古園の庭を懐古園園庭、とよぶのは可能な気がするけど、聞いたことはありません。なかなか難しい。
日本語として可能と感じられるにもかかわらず、今まで使われていない用語法を模索するというのは、凄い試みですね。

おそらくこの句は幼稚園か保育園の園庭なのでしょう。しかしそうだとすると「だから玩具がおき忘れられているのだな」とわかりやすくなってしまいますね。
読者が「なるほど、それは春の匂いだろう」と納得できる場所とか、取り合わせを探してみるのも面白いかもしれません。俳句は創作ですから、現実に目撃しなければならないというわけではないでしょうから。








[2222] 水色の小鈴 投稿者:露花 投稿日:2024/03/22(Fri) 23:49  

洗濯機さん、おるかさん
感想ありがとうございます。

お二人とも鈴の水色と曇空の灰色の色調をイメージしていただけたようで、ありがとうございます。
実は、この句は坪内稔典さんの「たんぽぽのぽぽのあたりが火事ですよ」のような、各々のイメージでどうとでも捉えられるように作りました(正解はありません)
鳥曇という季語は哀愁も祈りも日常も含む面白い季語だと思いまして。
簡単なイメージは、水色=水鳥や湖、鈴=鳥風、などでしょうか。
おるかさんの「鈴を手にして舞う巫女の姿」は何て素敵なんだ!と思いました。


[2221] 感想ですU 投稿者:おるか 投稿日:2024/03/22(Fri) 22:08  



水色の小鈴のゆらと鳥曇          露花さん

鈴とは何か、などと考えだすと、また大根おろしを神降ろしの一種と思い込んだような、わけのわからない方へ突っ走っていってしまいそうなので、その辺のことは考えないことにして、

 この句の眼目はそれが「水色」であるということでしょうね。鳥曇の空も灰色の中にやや蒼味を帯びた印象を(個人的な感じかたではありますが)うけます。
そんな淡い青の諧調のなかに揺らめいた鈴。きれいなイメージです。
しかし、あまりに茫漠としていて、薄青の世界に哀感を読み取るべきなのか、それとも楽という字が鈴を手にして舞う巫女の姿であるように、嘉すべきこと考えているのか、つかみにくいきがしました。




32 旧道を逸れて花屋へ鳥曇         真里子さん



旧道、旧街道を歩くのは好きです。静かですし、趣がありますものね。その旧道を、また逸れて、たどりつく花屋さん。ステキです。良い花がありそう。

余談になりますが、日本の花屋さんの花は品質が高くて素晴らしいけど、値段も高いですよね。他の地域では、確かに花の大きさとかバラバラでも買いやすいお値段で、安ホテルの部屋に花を買って帰ったものですよ。





◎6 寝静まる夜中賑やか雛の部屋     案山子さん


ふふ、人の寝静まった後、お雛様や玩具たちが遊びだす、そういうお話ありましたね。
五人囃子が奏で、三人官女が舞うところ、こっそり覗いてみたいものです。


26 夕富士に押し出されたる流し雛     織女さん


何て美しい光景でしょう。人の穢れを負わされて、お雛様たちが今、岸辺から流れへと押し出される。それは、身勝手にも思えますが 人には、そうしないではいられない、哀しくやるせないものがあるんですよね。
哀しく哀れ深い光景の上に残照の富士がそびえている。
この句に問題があるとすれば、よく出来すぎている、ということでしょうか。美しすぎる。





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