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(記事メンテ用)

[404] 感想ですU 投稿者:おるか 投稿日:2025/05/21(Wed) 00:09  


5 からまつの若緑遠く穂高見ゆ ともこさん


新緑は、どの木も美しいものですが、落葉松のわかみどりは、ことのほか印象的なものがあります。

穂高岳も堂々と、登山者を魅惑する山容です。上高地あたりからのながめでしょうか。いかにも爽やかでいかにもそれらしい。おそらく、あまりにもきれいにまとめてしまっていると感じるむきもあるかと、おもわれます。しかし、若いころほぼ毎年信州に行っていたので懐かしい光景が目に浮かびました。



10 緑陰に電話のかかる八十路    織女さん


静かに緑陰に憩っていても、電話は鳴りだす。私などは、電話の呼び出し音にびっくりしてしまうので、あまりすきではないのですけれど、この句の電話はきっと優しい電話なのでしょうね。現代の風景ですね。




8 半島に風の道あり緑濃し      織女さん


半島を分けて最後は海へと駆け抜けてゆく風の道。大きくさわやかな素晴らしい一句です。、この季節の明るく若々しい気分があふれていますね。
海を見晴るかす断崖の上にいらっしゃるのでしょうか。光景が目糠びます。




13 時鳥鳴きかはすなら目を閉じむ    洗濯機さん


たくさんの歌に歌われ、さまざま句に詠まれてきたほととぎす。ホトトギスを聴くために山に宿をとる人もいたといいます。そんなほととぎすのこえに瞑目するのは、作者の心の中のさまざまな思いに耳を澄ますことでもあるのでしょう。この瞑目は深い。




22 夏の森出自語り出す木の緑     洗濯機さん


私見ではありますが、字あまりヤ字足らずを作るときは、なにか、引っ掛かりを作りたいとき、でしょう。あまりサラサラと読んでしまわれたくないとき、じあまりにすることがあります。
この句では、それまで、黙っていた人物がついに口を開いて出したその瞬間が作者の言いたいことであるのでしょう。そこにもっとフォーカスした方が句意がはっきりするのではないでしょうか。たとえば

夏の森ぽつりと出自語りだす  とか?「ぽつり」が朝露の一滴のようではないですか? 夏の森当然ですから。どちらかで充分ではないかなと思いますし。


1 ほととぎすの声に遠目や忌日来る      織女さん


ほととぎすの声と忌日の取り合わせは意外なとりあわせのようですが、じつは古来から,ほととぎすは幽冥を異にする世界からも響いてくると言われる声なんですよね。万葉の昔から、どこか狂おしさを秘めた鳴き声は、買えり来ぬ過ぎ去った日の人のことを思わせるものだったようです。

古に恋ふらむ鳥はほととぎすけだしや鳴きしあが思へるごと   額田王

額田王と弓削の皇子の「相聞」とはいえ、天武帝のことを思っているのでしょう。自分が激しく思うように、ほととぎすも、いにしえ恋て鳴いているのだ。さぞや激しく鳴いたことだろう、と。

古来からのほととぎす観を、一気によみがえらせた作者の感性の深さが凄い。


[403] 感想です 投稿者:おるか 投稿日:2025/05/19(Mon) 01:05  




3 瓦ごと緑に喰はれ昔(さき)の家    おるか

この季節の緑の輝きは美しいを通り越して怖いくらいです。昔住んだ家も緑に飲み込まれてしまいました。




12 不如帰鳴くや北斎百橋図     おるか

不如帰はたくさんの別名がありますが、「死出の田長」という名前もあります。一説に「賤の田長」が、変化したともいいますが、たしか万葉集にもほととぎすの声に昔亡くなった人のことを思う歌があったと思います。ホトトギスの声はあの世にもとどくらしいのです。
北斎の「夢の百橋図」は上空から夥しい数の滝や橋を俯瞰した、黄色い異世界です。冥府のほととぎすが鳴き交わしていることでしょう。



16 ほととぎす白き卓布を仕舞ふとき     真里子さん




染み一つないまま仕舞われる白いテーブルクロス。白いままで仕舞われるのは、どこか寂しい気もします。
洗濯機さんのご感想に『卓布を広げる時と仕舞うとき、どちらか」と、お書きになっていらっしゃいましたが、やはり、仕舞うときの一抹の寂しさとホトトギスのどこか狂おしい声が似合うのではないかと思いました。




24 旗振らぬ旗振山に緑立つ    九鼠さん


旗振山は神戸市の、六甲山脈の裾の山ですね、海も眺められて神戸市民のハイキングコースとか。かつては旗振って合図を送っていた山。今はそこに、ただ緑がひときわあざやかに立っ不思議な魅力のある一句ですね。
それにしても神戸は海も山も近く、中華街や異人館、お洒落なお店も多い。ステキな街ですね。


[402] どうも 投稿者:おるか 投稿日:2025/05/18(Sun) 09:51  

織女さん

ネットのやり取りは便利ですが、うまくいかないこともありますね。

此方こそ勝手な時間を申し上げて、すみませんでした。
織女さんの御句はいつも感心して拝読しております。
毎回、楽しみにしております。

あー浄瑠璃寺から岩船寺までの道、私も昔歩きました。なつかしいです。




[401] 遅くなりました。 投稿者:織女 投稿日:2025/05/17(Sat) 21:28  

選句
3
5
12
138516
24
なかなか大変でしたが送ってみます。


[400] 無題 投稿者:織女 投稿日:2025/05/17(Sat) 21:22  

選句がなかなか上手く送れません。
失礼しました。


[399] 感想です 投稿者:ともこ 投稿日:2025/05/17(Sat) 07:44  

3 瓦ごと緑に喰はれ昔(さき)の家 おるかさん
瓦ごと緑、喰はれる、昔を「さき」とよむ家。すべての言葉が新鮮で、ため息が出ました。

7 よんべより墓苑に一羽ほととぎす 九鼠さん
「よんべ」のほととぎす、場所は墓地。ポーの大鴉の雰囲気を感じました。

10 緑陰に電話のかかる八十路 織女さん
ご家族からのお電話なのでしょうね。ほっこりしました。

13 時鳥鳴きかはすなら目を閉じむ 洗濯機さん
いいですね〜〜、愛の賛歌ですね!?

22 夏の森出自語り出す木の緑 洗濯機さん
森には多様な緑がありますよね。木々が「出自語り出す」という表現に惹かれました。


[398] 結果発表! 投稿者:おるか 投稿日:2025/05/17(Sat) 00:48  

水族館句会五月

兼題 ほととぎす  緑

◎◎〇〇〇3 瓦ごと緑に喰はれ昔(さき)の家 おるか
◎◎〇〇12 不如帰鳴くや北斎百橋図 おるか
◎〇〇〇〇16 ほととぎす白き卓布を仕舞ふとき 真里子
◎〇〇24 旗振らぬ旗振山に緑立つ 九鼠
◎5 からまつの若緑遠く穂高見ゆ ともこ
〇〇〇10 緑陰に電話のかかる八十路 織女
〇〇8 半島に風の道あり緑濃し 織女
〇〇13 時鳥鳴きかはすなら目を閉じむ 洗濯機
〇〇22 夏の森出自語り出す木の緑 洗濯機
〇1 ほととぎすの声に遠目や忌日来る 織女
〇4 時をゆたかに緑陰といふ居場所 真里子
〇6 点呼したつもりはないがほととぎす 洗濯機
〇7 よんべより墓苑に一羽ほととぎす 九鼠
〇9 源平の海暮れなずむほととぎす 九鼠
〇26 人もまた翡翠の如ホバリング 山椒魚
〇27 新緑も見よと枝張る桜の木 水種
30 声が枯れ愛も枯れたかほととぎす 右陣平
2 ヴェルレーヌ闇の静寂のホトトギス 山椒魚
11 ほととぎす漢字多過ぎ季語多過ぎ 水種
14 日に神楽笛の音闇にほととぎす ともこ
15 一つして同じ色なし緑立つ 山椒魚
17

18 いつまでも夕陽さす木々緑濃し 織女
19

21 夏燕緑のおばさん待機中 真里子
23 決算期目には緑帳簿は赤 水種
28 ほーけほきょへたな告白ほととぎす 右陣平
29 雨止んでみどり眩しき木の芽摘む ともこ
30 声が枯れ愛も枯れたかほととぎす 右陣平



[397] 結果発表! 投稿者:おるか 投稿日:2025/05/17(Sat) 00:31  


水族館句会五月

兼題 ほととぎす  緑

3 瓦ごと緑に喰はれ昔(さき)の家 おるか
12 不如帰鳴くや北斎百橋図 おるか
16 ほととぎす白き卓布を仕舞ふとき 真里子
24 旗振らぬ旗振山に緑立つ 九鼠
5 からまつの若緑遠く穂高見ゆ ともこ
10 緑陰に電話のかかる八十路 織女
8 半島に風の道あり緑濃し 織女
13 時鳥鳴きかはすなら目を閉じむ 洗濯機
22 夏の森出自語り出す木の緑 洗濯機
1 ほととぎすの声に遠目や忌日来る 織女
4 時をゆたかに緑陰といふ居場所 真里子
6 点呼したつもりはないがほととぎす 洗濯機
7 よんべより墓苑に一羽ほととぎす 九鼠
9 源平の海暮れなずむほととぎす 九鼠
26 人もまた翡翠の如ホバリング 山椒魚
27 新緑も見よと枝張る桜の木 水種
30 声が枯れ愛も枯れたかほととぎす 右陣平
2 ヴェルレーヌ闇の静寂のホトトギス 山椒魚
11 ほととぎす漢字多過ぎ季語多過ぎ 水種
14 日に神楽笛の音闇にほととぎす ともこ
15 一つして同じ色なし緑立つ 山椒魚
17

18 いつまでも夕陽さす木々緑濃し 織女
19

21 夏燕緑のおばさん待機中 真里子
23 決算期目には緑帳簿は赤 水種
28 ほーけほきょへたな告白ほととぎす 右陣平
29 雨止んでみどり眩しき木の芽摘む ともこ
30 声が枯れ愛も枯れたかほととぎす 右陣平



[396] 感想 投稿者:洗濯機 投稿日:2025/05/16(Fri) 23:32  

◎24 旗振らぬ旗振山に緑立つ
その山について何も知らないで失礼します.
故事来歴があるのか,何かエピソードがあるのか.
「緑立つ」との関連もよく分かりませんが,面白いです.

○3 瓦ごと緑に喰はれ昔(さき)の家
小生などは,生きながらそのような有様です.
当県は去年一年間に一万人蒸発したらしいです.身に迫ります.

○10 緑陰に電話のかかる八十路
山菜採りのお年寄りに家族から、「携帯」がかかったのでしょう.
着信音が木の陰から聞こえる.

○12 不如帰鳴くや北斎百橋図
北斎の絵を見ていると,北斎が日本を描いているのではなく,
北斎が日本を作っているように思えます.

○16 ほととぎす白き卓布を仕舞ふとき
ある瞬間を鮮やかに切り取った手柄.ただ,卓布を
「仕舞うとき」なのか「広げし」ときなのか,少し迷います.



[395] 選句です。 投稿者:真里子 投稿日:2025/05/16(Fri) 22:13  

◎12 不如帰鳴くや北斎百橋図

○1 ほととぎすの声に遠目や忌日来る
○6 点呼したつもりはないがほととぎす
○8 半島に風の道あり緑濃し
○27 新緑も見よと枝張る桜の木





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